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民族差別のテンプレート的言説



民族差別のテンプレート的言説


 民族差別は様々な地域、時代で起こっているが、 その言説にはある程度共通性があり、 それを「民族差別のテンプレート」として提示する。
テンプレートであるため、あえて具体的な特定の事件・事案は例示せず、共通する言説を抽出した。
そのため、民族名も特定せず、「民族X」や「対象の民族」等の表記をする。
それぞれ思い思いの民族名を当てはめてみれば、見たことのある民族差別が浮き上がってくると思う。

 しばらくしたらコメント等を参考に改訂版を出すと思います。




民族差別の基本的な言説


ほとんどの民族差別的言説は以下の三つの基本的な言説をベースとしたもの、或いは説明するためのものである。


A1. 民族Xは劣っている


 対象の民族が自民族より精神的・肉体的・遺伝的・文化的に劣っていると主張され、 この理論が民族差別の根源的根拠を与える。 多くの場合、ただ単に劣っているのではなく、 人間以下と(意識的・無意識的に)定義される。
 劣っている人間、或いは人間ではないために、 人権(あるいは平民階級の権利)の対象外とされ、 弾圧・収奪・奴隷化などが容認される。

 文化が民族の境界線として重視される社会では、 対象の民族の文化を保持していることが侮蔑・弾圧の対象となる。

 血統が民族の境界線として重視される文化圏では、 自民族の文化を受け入れたとしても差別が継続される場合が多い。
また、劣っているとされる民族Xとの混血は忌まれる傾向にあり、 その子供も民族Xとされ、迫害される傾向にある。
また、民族Xとの混血は自民族にとって汚染であると喧伝される。


A2. 民族Xは我が国を牛耳り、我々を陥れようとしている。


※「我が国」の部分に「世界」や「国際政治」、「経済」が当てはまることもある。
 民族Xを文化的あるいは物理的に排除しなけらばならない理由として主張される。

 「政府そのものが牛耳られている」パターンと「利権を持っている」というパターン、 またはそれらの複合が喧伝される場合が多い。

 外交的・政治的困難さの原因を民族Xの利敵行為(○○の手先となって活動している等)の結果と結論付けることも多々あり、 陰謀論と繋がりやすい。


A3. 民族Xは狡猾である。


 優れた自民族が劣った民族Xの脅威に曝されている理由として、 民族Xが狡猾かつ倫理がないために、 善良な自民族の人間が思いもよらない行動をしていると結論付ける。
これにより、矛盾する『民族Xは劣っている』と 『民族Xは我が国を牛耳っている』という言説を両立させる効果がある。





A1の派生


『民族Xは劣っている(A1)』の派生


B1. 民族Xの文化は低劣かつ有害である


 対象の民族の文化を貶め、嘲笑する言説は多々見られ、それが民族Xの劣っている原因の一つとされる。

他の民族の文化というのは優劣とは関係なくおかしなものに見えるため、 よく使われる手法となっている。


B2. 民族Xは区別でき、区別しなければならない。


 劣った存在である民族Xは自民族と同一であるはずがなく、 判別しにくいことも多いが区別出来る特徴を持っているとされる。
多くの場合、その特徴を元に魔女狩り的な事象が起こる。
また、喧伝される「特徴」は的はずれなことも多い。

 場合によっては、一目で分かるよう工夫されることもある。




A2の派生


『民族Xは我が国を牛耳り、我々を陥れようとしている(A2)』の派生


C1. 民族Xは外患を誘致している


 対象の民族が、外国政府あるいは団体の手先となって自国に害を為していると喧伝されることは多い。
これにより、より対象の民族の脅威度を高く印象付けることが出来る。

※利敵行為そのものは存在することもしないこともあるが、 それの行動主体を個人や政治思想や政治的団体ではなく民族だとと考えることが最も大きな特徴点。


C2. 我々は被害者である


 自民族・自国を被害者と位置づけることにより、 民族Xを最後の一人まで排除しない限り自国の安寧はないと結論付け、 継続的な政治運動の基盤とする。
また、被害者であるからこそ、法規を超えた暴力的な対応が肯定される。


C3. 民族Xに味方するものは民族Xである


 自国に被害を与える民族に味方する者は、 その民族と見なされる……または裏切り者であると認識され、 差別の対象となる。




A3の派生


『民族Xは狡猾である(A3)』の派生


D2. 民族Xは利己的である


 共同体のリソース利用の権利が無いことの理由として、 対象の民族を利己的であり、共同体に貢献しないと喧伝される。




A2、A3の派生


『民族Xは我が国を牛耳り、我々を陥れようとしている (A2)』
『民族Xは狡猾である (A3)』
の二つの派生。


G1. 民族Xは身分を隠して潜んでいる


 自国民に偽装する民族Xを描くことにより、 「いつどこに出現するかわからない」、 「政府の中枢にもいるかもしれない」、 「隠れて政治的団体に影響を及ぼしてるかもしれない」という疑念を生じさせる。




A1、A2、A3の派生


『民族Xは劣っている (A1)』
『民族Xは我が国を牛耳り、我々を陥れようとしている (A2)』
『民族Xは狡猾である (A3)』
の三つの派生。


H1. 民族Xは嘘つきである


 対象の民族を嘘つきとすることにより、 社会の裏切り者であること、ビジネスや交友関係の対象たり得ないことを喧伝する。



H2. 民族Xは失業者である


 劣っていることの一例として提示され、 失業しているにもか関わらず生活水準が高いことが利権を保持していることの根拠とされる。


H3. 民族Xは犯罪者である


 対象の民族は犯罪率が高いとされる場合が多い。
犯罪の理由として、精神・倫理の劣悪姓、組織的目的のため、あるいは「我々」に危害を加えるために行われるとされる。
また、一部の犯罪は対象の民族全体の犯罪として喧伝される。


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金鉱業者がヤノマミ民族を虐殺 (09/05午前まで)

『2012年にヤノマミ民族が虐殺された』という報道は誤報でした。



ヤノマミ民族


アマゾンの先住民、ヤノマミは、ブラジルとベネズエラの国境付近に居住する。
食糧は焼畑農業と狩猟採集(果実、獣、魚)によって獲得。
人口約2万。200から250の村にわかれて暮らしている。
一つの村にはおよそ50人から400人が住む。





時系列



■2012年07月
ベネズエラのヤノマミ民族のイロタテリ村がブラジルの金鉱業者のヘリコプターに襲撃される。
村は焼き払われ、約80人が殺されて村内で3人だけが生き残った。
※ヤノマミ民族自体は2万人ほどいる。

■2012年08月29日
英国の非政府組織(NGO)サバイバル・インターナショナルが調査し、発表。
ベネズエラ政府は調査開始を約束。

■2012年09月03日
ベネズエラのマルドナド先住民問題担当相、 9カ所の集落を調査した結果、虐殺の証拠なしと発表。
サバイバル・インターナショナル、ベネズエラ政府の発表を信用出来ないと非難。<→訳文>



共同通信 - アマゾン先住民多数殺害か ベネズエラで金採掘業者 - 2012/08/30 09:11
The Voice of Russia - ベネズエラ、少数民族ヤノマミ族が大量虐殺 - 30.08.2012, 15:36
時事通信 - アマゾン先住民80人虐殺か=ベネズエラ - 2012/09/01-22:13
時事通信 - 先住民虐殺の痕跡なし=ベネズエラ - 2012/09/04-06:21
Survival International - Yanomami Indians ‘massacred’ by goldminers in Venezuela - 29 August 2012 ( UPDATE ? September 3, 2012 )




サバイバル・インターナショナルの発表(2012/09/03)


※これはEl_Fireが勝手に訳したものであり、サバイバル・インターナショナルの公式の訳ではありません。
サバイバル・インターナショナルの発表(2012/09/03)

Venezuelan ministers have apparently cast doubt on the reports of a massacre, after a preliminary investigation.
ベネズエラの大臣は、予備調査の跡、虐殺の報告に対して明らかに疑問を投げかけた。


The government’s denial that a massacre has taken place is not unusual in these circumstances and should be ignored.
虐殺が行われたことを政府が否定するのは、状況によっては珍しくはなく、(政府の発表は)無視されるべきだ。

We do not believe the investigating team has even reached the area where it happened.
私たちは、その調査団が事件の起こった地域に到達したとはまるで信じてない。

It is quite normal in these circumstances for there to be a long lapse before the facts can be sensibly established (if indeed they ever can).
こうした状況では(実際にいつか可能になるにしても)事実が確立する<目立って定着する>までに長い時間が経ってしまうことはは極めて普通なことである。

Some have suggested that no massacre took place and are claiming to know more than the Indians on site who reported this.
虐殺は行われなかったと、現地でその事件を調査したインディアンよりもよく知っていると主張してきた人もいる。

Again, this is not unusual in these circumstances.
繰り返すが、それはこうした状況では珍しいことではない。

All miners should be removed from Yanomami territory and the perpetrators of the massacre brought to justice.
鉱山労働者全員がヤノマミの領域から排除されるべきであるし、その虐殺の加害者は司法によって処罰されるべきだ。




過去


■1980年代
暴力および病気の蔓延で、7年間に人口が20%も減少。

■1993年
ヤノマミ虐殺(Haximu虐殺)事件。
ブラジルのHaximu村の住民16人が金採掘業者によって殺された。
※正確な人数は不明




フランス通信 - アマゾンの違法な金採掘で危機、ヤノマミ族の新たな写真公開 - 2011年11月23日 08:17




金鉱業者がヤノマミ民族を虐殺 ; 09/04午前までの経緯メモ

『2012年にヤノマミ民族が虐殺された』という報道は誤報でした。







最新版はこちらです
金鉱業者がヤノマミ民族を虐殺 (09/05午前まで)








ヤノマミ民族


アマゾンの先住民、ヤノマミは、ブラジルとベネズエラの国境付近に居住する。
食糧は焼畑農業と狩猟採集(果実、獣、魚)によって獲得。
人口約2万。200から250の村にわかれて暮らしている。
一つの村にはおよそ50人から400人が住む。





時系列



■2012年07月
ベネズエラのヤノマミ民族のイロタテリ村がブラジルの金鉱業者のヘリコプターに襲撃される。
村は焼き払われ、約80人が殺されて村内で3人だけが生き残った。
※ヤノマミ民族自体は2万人ほどいる。

■2012年08月29日
英国の非政府組織(NGO)サバイバル・インターナショナルが調査し、発表。
ベネズエラ政府は調査開始を約束。

■2012年09月03日
ベネズエラのマルドナド先住民問題担当相、 9カ所の集落を調査した結果、虐殺の証拠なしと発表。


共同通信 - アマゾン先住民多数殺害か ベネズエラで金採掘業者 - 2012/08/30 09:11
The Voice of Russia - ベネズエラ、少数民族ヤノマミ族が大量虐殺 - 30.08.2012, 15:36
時事通信 - アマゾン先住民80人虐殺か=ベネズエラ - 2012/09/01-22:13
時事通信 - 先住民虐殺の痕跡なし=ベネズエラ - 2012/09/04-06:21




過去


■1980年代
暴力および病気の蔓延で、7年間に人口が20%も減少。

■1993年
ヤノマミ虐殺(Haximu虐殺)事件。
ブラジルのHaximu村の住民16人が金採掘業者によって殺された。
※正確な人数は不明


フランス通信 - アマゾンの違法な金採掘で危機、ヤノマミ族の新たな写真公開 - 2011年11月23日 08:17








【地図】切り刻まれたチベット

『チベット』はチベット自治区だけではありません。
本来のチベットは青海省の大部分、四川省の西部、雲南省の一部、甘粛省の一部を含むものでしたが、中国によって分割されました。



黒字はチベット本来の地名。
面的な着色はチベットの大地名の範囲。
赤字は中国の行政区画名。
赤線は分割ラインと国境。



クリックして拡大
【地図】切り刻まれたチベット



【参考】ja.wikipedia - 中華人民共和国によるチベットの分割と再編


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