スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

エルバラダイ氏推戴の意味

 2011年01月25日から現在までエジプトでムバラク大統領の退陣を求めるデモが続いている。カイロの中央部に位置するタヒール広場に集まったデモ隊は交渉役として元IAEA(国際原子力機関)事務局長で、ノーベル賞受賞者であるエルバラダイ氏を推戴した。
 しかし、エルバラダイ氏は、海外ではともかく、国内でそれほど人気があるわけではない。計画段階からデモを支持し、参加したものの、成功が期待されるようになってから参加したと陰口を叩かれる始末である。
 本来ならば、新政権の代表として致命的な欠点を抱えているように見えるが、それでもエルバラダイ氏を推戴したのには以下二点の理由がある。


国内の勢力にヘゲモニーを取れる存在がない
 元々、このデモは無名の市民たちがTwitterやSNSで議論し、情報を共有しながらそれぞれに実行したものである。既存の反政府勢力は、『置いてけぼり』となり、実際に参加したのは少し遅れてのこととなった。そのため、今回のデモは、極めて広汎な勢力、個人から支持を受け、反目してきた組織同士も奇跡的な協力をしている。反面、デモには『中心となる計画者』や『指導者』なるものが存在しない。絶対多数を取れる勢力がないので、ある勢力の人間がトップに立とうとすれば、別の組織や、初期からの参加者に反発されるだろう。
 以上の理由から、エジプト国内の反政府勢力でなく、エジプト人に名前が浸透していて、それぞれの勢力間のバランスを取れる人物が必要になって来る。
それを丁度満たすのが、『元IAEA事務局長』=各勢力との折衝に長け、『ノーベル賞受賞者』=エジプト人にも名前が浸透しているエルバラダイ氏である。


新政権がイスラム過激派ではないことを示したい
 アルジャジーラがデモの実態を伝え、それに追随した各局、通信社が報道するまで、欧米諸国はデモを支持する事はなかった。これは、デモ隊による新政権がイスラム過激派政権になることを警戒していたためである。デモ隊にとって、ムバラク政権の支持を欧米からの引き剥がし、海外から支持されることは、新政権樹立にとって必須のことである。特に、欧米の介入でムバラク政権が盛り返すような事態は絶対に避けなければならない。
なので、デモ隊の最大勢力(ただし、それでも二割以下と推定される)であるムスリム同胞団からではなく、絶対にイスラム過激派ではないと言えるエルバラダイ氏がうってつけである。




 ムバラク政権を打ち倒した後、新政府は各勢力のバランスを取り、民生を回復させ、さらに民主化させるという大事業に取り組まなければならない。デモに参加したエジプト人がエルバラダイを推戴したのは、『まずは団結しなければならない』『この民主化暫定政権を壊してはならない』と真剣に考えているからである。
 これから先、非常に困難な道が続くが、どの様な政策を採るにしろ、それはエジプト国民自身が選び、その責任もエジプト国民自身が責任を取らなければならない。





中東ドミノ革命関連記事


エジプト革命の関門
中東(だけじゃない)ドミノ革命の時系列
【怒りの日】エジプト反政府デモ 今北産業向け #egyjp
【怒りの日】エジプト反政府デモ 資料集
中東(だけじゃない)ドミノ革命地図
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

える

Author:える
文理不明の生き物。
知識を食って生きてます。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード

目次
世界の民族一覧
- (試行版)
民族問題INDEX
- とある理系の民族問題

民族差別のテンプレート的言説


日本の歴史的地名
エジプトの簡易民族地理
サウジアラビア基礎情報
シリアの簡易民族地理


にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


googleアドセンス

Amazon.co.jpアソシエイト
アフィリエイト・SEO対策
FC2レンタルサーバーLite

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。